業務システムに AI を組み込むと何ができる? 中小企業の事務で使える 4 つの例
「ChatGPT は使ってみた。便利だとは思った。でも、毎日の仕事はあまり変わっていない」。そう感じている方も、きっと多いのではないでしょうか。AI が仕事を変えきれないのは、AI の力が足りないからではなく、毎日使っている業務の道具とつながっていないからかもしれません。この記事では、業務システムに AI を組み込むと、中小企業の事務で何ができるのかを、具体的な例でご紹介します。
チャットで使う AI と、業務に組み込んだ AI の違い
チャットの画面で AI を使うとき、私たちは毎回、資料を貼り付けて、指示を書いて、出てきた答えを別の場所に写していますよね。AI がどれだけ賢くても、その前後の手作業は残ったままです。
業務システムに組み込むと、AI は台帳のデータを直接読んで、結果を直接台帳に書き込めるようになります。人がやるのは、AI が出したものを確かめて、承認することだけになっていきます。
例 1:届いた注文書を読み取って、台帳の形にする
FAX、メール、電話のメモで届く注文を、目で読んで台帳に打ち込む。多くの会社で、毎日どなたかがやっている作業だと思います。
AI を組み込むと、届いた注文書を読み取って、得意先、品名、数量、納期を台帳の形に整理するところまでを任せられます。人は、読み取った内容が合っているかを確かめて、登録のボタンを押すだけです。読み取った内容を、AI がそう判断した理由と一緒に並べるようにつくれば、確かめるのも早く済みます。
例 2:日本語で台帳に質問する
「先月の売上は?」「この取引先、最後に注文があったのはいつ?」。聞かれるたびに Excel を開いて集計し直す作業も、AI にお願いできます。
台帳とつながった AI なら、日本語で質問するだけで、台帳のデータから答えを返してくれます。集計の関数や絞り込みの操作を覚えなくても大丈夫です。
例 3:見積の下書きをつくる
見積をつくるとき、前回の似た見積のファイルを探して、コピーして書き換える。これも AI が得意な作業です。
過去の見積と単価の台帳をもとに AI が下書きをつくって、人は金額と条件を確かめて仕上げるだけ、という形にできます。
例 4:月次報告をまとめる
月末に、台帳から数字を拾って、表とコメントをまとめる報告書。AI は、数字の集計と、前月との違いを文章にまとめるところまで下書きできます。
これらの例は、AI 事務アシスタントの見本で、ブラウザから触って試していただけます。
AI にお願いするときに気をつけたいこと
AI は、ときどき間違えます。それらしい答えを、自信ありげに返してくることもあります。業務に組み込むときは、次のような点を大切にすると安心です。
- 最後に確かめるのは人にする。 AI が出したものを、人が確かめてから登録・送信する流れにしておく。
- 外に出るものは、人が押す。 取引先へのメールや請求のように、社外に出るものは AI に任せきりにしない。
- データの扱いを確かめておく。 AI のサービスに送るデータの範囲と、そのサービスの規約を確かめておく。
どこから始めるとよい?
AI を組み込むなら、まずは「毎日、どなたかが目で読んで打ち直している作業」を探してみてください。注文書の転記、問い合わせの仕分け、日報の集計など。こうした作業は、AI の得意なことと、人がいちばん時間を取られていることがちょうど重なっています。
その作業がすでに業務システムの上にあるなら、AI を足すのは比較的小さな改修で済むことが多いです。まだ Excel や紙で回っているなら、まずは台帳を Web システムにするところから始めると、AI もあとから組み込みやすくなります(Excel 台帳を Web システムにするには)。
まとめ
AI が毎日の仕事を変えきれないのは、業務の道具とつながっていないからかもしれません。業務システムに組み込めば、注文書の読み取り、台帳への質問、見積の下書き、月次報告づくりまで、人は確かめるだけ、という形に近づけられます。そのときは、最後に確かめるのは人、という流れを大切にしておくと安心です。
「うちの業務のどこに AI が使えそう?」というご相談も、どうぞお気軽にお寄せください(無料です)。AI を組み込む場合の金額は、業務の内容を伺ってからお出ししています。