古い業務システムは改修? 作り直し?|「項目ひとつで 1 か月」になる理由と考え方
長く使ってきた業務システムに、項目をひとつ足したい。それだけのことをお願いしたら「1 か月いただきます。やってみないと分かりませんが……」と言われた。古いシステムをお使いの会社では、わりとよくあるお話です。この記事では、古いシステムの改修がなぜ高く、遅くなりやすいのか、改修を続けるか作り直すかをどう考えればいいのかをご紹介します。
「項目ひとつ」が 1 か月になってしまうわけ
画面の上では、項目を 1 行足すだけに見えますよね。ところが、その項目は、システムの内側ではいくつもの場所に顔を出します。入力する場所、保存する場所、検索する場所、集計する場所、印刷する場所、ほかのシステムに渡す場所。画面の上では 1 行でも、内側では十数か所に散らばっているのが普通なんです。
手入れされてきたシステムなら、その十数か所がどこにあるかを、開ける前から把握できます。でも、何年もかけて継ぎ足しされてきたシステムだと、最後のひとつがどこに隠れているのか、誰にも分からなくなっていることがあります。
- あちらを変えると、こちらが壊れてしまう。
- どこが壊れるかは、動かしてみるまで分からない。
- 触る範囲が読めないので、かかる時間も読めない。
項目を足すこと自体は、5 分で終わることもあります。時間がかかるのは、そのあとの「どこかが壊れていないか」を探す作業なんですね。
こうなる原因は、つくった当時の事情にあることが多い
古いシステムがこうなってしまうのは、使ってきた年数のせいだけではありません。原因はたいてい、つくった当時の事情にあります。急いでいたので、同じ処理をあちこちにコピーした。あとで直すつもりで、仮の形のまま積み上げた。そうした判断が積み重なって、何年かたつと、どこを触っても壊れやすい状態になってしまうんです。
この状態は、納品の日には見えません。業務が変わったときや、使う人が増えたとき、つまりいちばん急いでいるときに表に出てくることが多いです。
改修を続けるか、作り直すか
次のうち、思い当たるものが多いほど、作り直しを考えてみてもよい時期かもしれません。
- 小さな変更でも、見積もりに何週間もかかる、または「やってみないと分からない」と言われる
- 変更するたびに、関係のない画面がおかしくなる
- つくった会社や担当の方がいなくなって、中身が分かる人がいない
- 動いている環境(サーバーや部品)が古くて、更新できない
- 業務のやり方が、システムをつくった当時から大きく変わっている
- システムが合わないところを、Excel や手作業で補っている
反対に、変更の見積もりがすぐに出て、そのとおりに終わっているなら、今のシステムの改修を続けるのがよいと思います。
作り直すときの考え方
コードではなく、業務を引き継ぐ
作り直すときに大切なのは、古いシステムのコードを引き継ぐのではなく、業務のやり方を引き継ぐことです。古いシステムの機能を全部そのまま再現しようとすると、使われていない機能まで作り直すことになってしまいます。今の業務に必要なものを洗い出して、そこから組み立て直すのがおすすめです。
データは持ち越す
今のシステムに溜まったデータは、新しいシステムに移します。古いデータには、表記ゆれや重複が混ざっていることが多いので、移すときに整理しておくと安心です。
次の作り直しを、起こさないように
作り直すなら、次に同じことが起きにくい形でつくってもらえると安心です。依頼先には、あとから直しやすい形にするためにどんな工夫をしているか、納品後に誰が手を入れるのかを聞いてみてください。
KAIZEN開発の考え方
申し訳ないのですが、私たち KAIZEN開発では、他社がつくられたシステムの引き継ぎ(改修)はお受けしていません。中を開けてみるまでかかる時間が読めないお仕事は、つくる時間が読めることを前提にした私たちの料金表と、どうしても両立しにくいためです。安くお受けしておいて、あとから「思ったより複雑でした」とお伝えすることになるよりは、最初に正直にお伝えしたいと考えています。
その一方で、今お使いのものをゼロからつくり直すご依頼は、料金表のとおりにお受けしています。古いコードを引き継ぐのではなく、業務のやり方だけを引き継ぐ形です。
- 開発代表は、長く使われて古くなったシステムを作り直して立て直すお仕事を、10 年近く続けてきました。
- 私たちがつくったシステムの追加開発・改修は、専用の料金表から、着手前に金額をお出ししてお受けしています。どこを触れば済むかが開ける前から分かるので、お出しした金額で終えられます。
お受けできるかどうかは、最初のご相談の時点でお答えしますね。
まとめ
古いシステムで「項目ひとつで 1 か月」になってしまうのは、触る範囲が開ける前に分からないからです。小さな変更の見積もりが読めない、変更のたびに別の場所が壊れる、中身が分かる人がいない。そんな状態なら、改修を続けるより、業務のやり方を引き継いで作り直すほうが、長い目で見て安く済むこともあります。
今のシステムを作り直したほうがいいのかどうか、どうぞお気軽にご相談ください(無料です)。